稲穂が少ないから美味しくなる?

山形米の専門店 尾形米穀店
三ツ星お米マイスターの尾形雄司です。

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収穫を終えた、晩秋の田んぼ

◆稲穂が少ないから、美味しい?

「会う度に言ってるけど、今年の米は味は良いんだよな。
 実った穂も少なかったけど、土の栄養素がその穂に集中したから、
 味が良くなったのかもしれない…わからんけどね(笑)」

先週、仕入れに行った時に、
生産者さんから印象深い話を聞きました。

この話はあくまで仮説で、科学的根拠はありません。
でも、そんなこともあるのかも…?と思ったので、書いておきます。

なごなごブログでも何度か書きましたが、
29年産の新米は見た目はあまり良くないのですが、
見た目に反して、食味はなかなかに良い感じなんですね。

その理由は収穫量が少ないから?かもしれないです。

◆作況指数は良いけれど…

東北農政局の調べでは、
今年の東北地方の作況指数は「100(平年並み)」で、
山形県は「101(平年並み)」です。

でも、実際に生産者さんたちから話を伺うと、
山形県内の村山・置賜・庄内・最上のどの産地の生産者さんに聞いても、
実際の収穫量は例年の10%~20%減で、かなりの不作。

「外国産米が入ってきた、平成5年 (1993年) の冷害以来の不作だよ」

という生産者さんもいるくらいで、
実際の収穫量はかなり少ないようです。

素人考えでは、不作だから、
取れたお米も美味しくないものが多いのでは?
と、心配したりするのですが、取れたお米の食味は良いんですね。

◆実った穂に全ての栄養を

ここで、冒頭の生産者との話です。

「会う度に言ってるけど、今年の米は味は良いんだよな。
 実った穂も少なかったけど、土の栄養素がその穂に集中したから、
 味が良くなったのかもしれない…わからんけどね(笑)」

あくまでこれは生産者さんとの世間話レベルです。
でも、何となく、腑に落ちたんですね。

「今年の天候でたくさん穂を出してしまったら、
 全部ダメになってしまう…

 穂を少なくしてでも、しっかりとした種を実らせよう」

稲穂がそんなことを考えたか解りませんが(笑)
植物の本能で、次世代に繋げる種を最低限残すことを実行するのは、
ありえるんじゃないのかな~と、思ったのでした。


 

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先週の小国町 この日は見えなかったですが、飯豊や朝日の山はしっかり雪です

ということで、今週も頑張っていきたいと思います。
今週は雪マークもついてますし、風邪などひかないようにしたいですね。

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