例年にない猛暑に見舞われたこの夏。連日、最高気温がニュースを賑わせていましたね。
思い返せば昨年は涼しい夏。待てども待てども稲穂が実らず、どの生産者さんも、収穫量が前年比10〜20%程少ない不作の年でした。
今年のような暑さも稲の成長のためには必要ですが、暑すぎると今度は高温障害で、透明感のない白濁したお米(しらた)が増えてしまいます。残暑が長引かないよう願うばかりです。
◆新米を炊く時の水加減は?
さて、新米の季節になると、毎年寄せられるのが次の質問です。
[su_highlight background=”#fff599″]「新米を炊く時、水加減は減らした方が良いですか?」[/su_highlight]
結論から言えば、減らさなくても大丈夫です。
その理由は、お米の品質検査には水分値15%以下という基準が定められているからです。
◆新米と前年産のお米の差が小さくなった
昔は稲ぐいに稲穂を干して天日乾燥が主流だったので、気候や場所によってお米の水分値もマチマチでしたが、機械での乾燥が一般的になり、多くのお米が15%程度の水分値で出荷されます。
新米の水加減を減らす理由は、前年度産のお米と新米の水分差が大きいためですが、低温倉庫の普及で玄米の保管環境が格段に良くなっており、前年度産のお米も、乾燥による水分値の減少が以前よりも緩やかになっています。
まとめると、乾燥技術・保管技術の向上で、新米と前年のお米との水分値の差が小さくなっているので、加水量は減らすことは必要ありません。
むしろ、極端にお水を減らしてしまうと、硬く炊きあがってしまうこともあるので注意してくださいね。
◆新米も、いつも通りに炊いてみましょう
ちなみに尾形米穀店では、新米の初めての炊飯は、[su_highlight background=”#fff599″]まずは今まで通りの水加減で炊いてみて下さいとオススメしています。[/su_highlight]
普段通りにお米を炊いてみて、「なんだか硬いな?」「なんだか軟らかいな?」と感じた時は、2回目から微調整してくださいとアドバイスしています。
3日も試してみるとその年の新米の特徴が解り、おいしい新米が炊けると思いますよ。
なお、今年の新米ですが、7月下旬時点では生育は順調との報告を生産者さん達からいただいています。まもなく今年もおいしい新米が届きます。楽しみにお待ちくださいね♪