尾形米穀店セレクションとは?
尾形米穀店では、お米マイスターが生産者さんを直接訪ね、実際に育てている田んぼを案内してもらっています。
生産者さんの米作りへのこだわりはもちろん、その田んぼに注ぐ水や土壌の話、その土地の文化や歴史などの背景情報などもお聞きして、この人が作るお米なら、自信を持ってお客様にオススメできる!
そう思える生産者さんからのみ、お米を仕入れるようにしています。
そして、下記↓の5つの条件を満たしたお米を、お客様に自信を持ってオススメできるお米として、「尾形米穀店セレクション」と呼んでいます。
尾形米穀店セレクションの
お米を選ぶ、5つの条件
1)お米マイスターが実際に生産者さんを訪ねる
2)生産者さんの米作りのこだわりや、水や土壌の話を聞く
3)農薬や化学肥料の使用を控えた特別栽培米である
4)玄米は低温倉庫で保管する
5)ご注文を頂いてから、ご注文頂いた分のみ精米する
1)実際に生産者を訪ねる
尾形米穀店では、お米マイスターが生産者さんの元を訪ねて、お米を仕入れるようにしています。さらに、年に一度だけ訪れるのではなく、仕入れたお米が無くなる度に、生産者さんを訪ねます。
単純にお米を仕入れるだけなら、送料は掛かりますが、電話で発送をお願いすれば届けてもらうことはできます。その方がガソリン代も時間も掛かりませんし、正直に言えば楽です。
それなのに、なぜ、実際に生産者さんを訪ねるのかと言うと、一言で言えば、生産者さんの人柄を知りたいからです。
作り手の性格がお米に現れる
長年、お付き合いさせて頂いている生産者さんが、以前こう言っていました。
「生産者グループ内で、同じ時期に同じ農薬と肥料を使って、全く同じ作り方をしているのに、出来上がりが違ってくる。作り手の性格が稲にもあらわれてくるんだね」
この話を聞いて以来、お米の仕入れの際には、生産者さんの人柄も重視するようになりました。
お米は生産者の人柄で選ぶ
米作りにまじめで熱意があり、他の生産者さんをリスペクトして、自己研鑽を惜しまないような生産者さん。尾形米穀店では、そのような生産者さんと、末長いお付き合いをしていきたいと思っています。
以前、付き合いのあった生産者さんの中には、自分の米作りにこだわりすぎて他の生産者さんの栽培方法を非難したり、絶対に認めないような方もいました。
でも、どれだけお米の味が良くても、そのような方が作るお米は、仕入れないようにしています。その方の性格が作るお米に出てくると信じていますし、考え方の違いから、長いお付き合いを望めないなと思うからです。
2)生産者のこだわりを聞く
実際に産地を訪れて仕入れる理由の2つめが、生産者さんの米作りのこだわりや、産地の土壌や水源地など、その土地ならではの特徴を聞くことです。
・その土地ごとの土壌の特徴や土作りの話
・水源地はどこの山で、どんな性質の水を使っているのか
・米作りでこだわっているポイント
・生産者さんから見る、好きなお米の品種
・過去の苦労話や今年の稲の生育状況
寡黙で職人気質な方が多い農家さんですが、会って実際に話を聞いてみると、上記のような興味深い話ばかりで、気付けば1~2時間も話をしてしまうことがよくあります。
また、実際に自分自身でその土地の空気や水に触れて感じることもたくさんあります。現地で農家さんの話を詳しくお聞きすることで、お客様にも、お米の魅力と美味しさをしっかりと伝えることができると思っています。
3)農薬を控えた特別栽培米
尾形米穀店セレクションとして販売するお米は全て、通常の栽培よりも農薬・化学肥料の使用を半分以下に控えた、「特別栽培米」であることを条件としています。
なぜなら、単純に美味しいからです(笑)
農薬や化学肥料を控えて栽培することは、自分たちや消費者の皆さんが想像する以上にとても大変なことです。
お米に対するこだわりや熱意を持っていないと、農薬・化学肥料を減らしての栽培はできません。そして、そのこだわりがあるからこそ、毎年、どんな厳しい気象状況でも、安定して美味しいお米を作って頂けます。
【コラム】
米作りで一番大変なことは?
以前、除草剤を年に一度しか使わない栽培を30年以上続けている生産者さんに、「米作りで一番大変なことは何ですか?」と質問してみた所「草ぬきですね」と、即答されました。
除草剤を使わない田んぼの場合、農家さん自らが田んぼに入って、手作業で草を抜く必要があります。田んぼに入るには苗を植える間隔を広く取らないと入れないので、必然的に一枚の田んぼから収穫できる量が減ります。
でも、その分、苗は土壌の栄養をたっぷりと吸収して育ちますし、広く取られた苗の間は風通しも良く、風が吹くと田んぼの水を撹拌して、水の中に酸素を供給してくれます。
また、殺虫剤のまかれていない田んぼには、おたまじゃくしやゲンゴロウなどの田んぼの生物たちが集まり、その生物を目当てに鳥もやってきて、また水を撹拌してくれます。そんなにぎやかな田んぼで育つお米は、やっぱり美味しいものです。
4)玄米は低温倉庫で保管する
玄米の保管に最適な環境は、
気温:13℃~15℃
湿度:70%程度
と、言われています。
生産者さんから仕入れてきた玄米は、上記の玄米保存に最適な条件の低温倉庫で保管しています。
低温倉庫で保管されたお米は、ブドウなどと同じく熟成されます。熟成されるとお米の旨味と食感が増す効果もあります。(そのため、こだわっている寿司屋さんでは、あえて古米を使われている方もいます)
当店とお付き合いのある生産者さんは、どの方も低温倉庫等での玄米保管を行っているので、新米の収穫から精米・発送までの大部分を低温倉庫で保管されています。
収穫~販売までの殆どの時間を低温倉庫で保管していることで、年間通して鮮度の良いお米を提供して参ります。
5)ご注文を頂いてから、ご注文頂いた分だけを精米する
「お米は、精米したての方が美味しいんですか?」
という質問をよく頂きます。
答えはYesです。
お米は、精米した瞬間から食味が落ちていきます。例えば、飲み会などで瓶ビールの栓を明けて1口目は美味しくても、2時間後にはあまり美味しくなくなっていますよね。
お米も同じです。
精米してから1ヶ月も立つと
お米の味は落ちてしまいます。
そのため、尾形米穀店セレクションの
お米は全て精米したての鮮度の良いお米を
召し上がって頂けるように
お客様からご注文を頂いてから
ご注文頂いた数量のみを精米しています。
尾形米穀店セレクション一覧
粘りの強い
「モチモチ」 タイプ
夢ごこちについて、お米マイスターからの一言
夢ごこちの食味の良さは著名人からも愛されており、イチロー選手が食べていたお米としても知られています。ただ、粘りも甘味も強く、毎日食べるには疲れるという方もおられるので、好みが別れるお米でもあります。
粘りの強い
「モチモチ」 タイプ
つや姫について、お米マイスターからの一言
つや姫は、2010年に山形県の新品種としてデビューしてから、着実に美味しいお米としての評判を高め、全国的に人気のお米となりました。その名の通り、お米のツヤが抜群に良く、炊きたての見た目と香りだけで、食欲をそそります。粘りは強めですが、ごはんを噛んで飲み込む時にはスッと飲み込めるので、モチモチしたお米が苦手な方でも、美味しく食べられます。
食感・舌触りが独特な
「個性的」 タイプ
雪若丸について、お米マイスターからの一言
雪若丸は、何よりも食感が一番の特徴ですね。お米の粒は当店で扱っている品種の中でも一番の大粒で、食べ応えがあると思います。炊きあがりもしっかり固めに炊き上がるので、固いご飯が好きな人にもオススメです。雪若丸の甘さと粘りは、つや姫と比べると控えめで、お米の美味しさという点ではつや姫が一枚上手ですが、料理の美味しさを引き出してくれる、料理との相性という点では雪若丸が上だと思っています。
粘りの強い
「モチモチ」 タイプ
ミルキークイーンについて、お米マイスターからの一言
ミルキークイーンは「低アミロース米」というタイプのお米で、当店で扱っているお米の中で、最も粘りが強いお米です。とにかくモチモチとした食感なので、粘りのあるお米が苦手な方にはミルキークイーンはあまりオススメしません^^;
反面、粘りのあるお米が好きな方には、ずっとミルキークイーンをリピートしたいと思えるくらいに魅力的で美味しいお米だと思います。良くも悪くも個性的なお米、それがミルキークイーンです。
毎日食べても食べ疲れしない
「万能」 タイプ
コシヒカリについて、お米マイスターからの一言
コシヒカリの本来の特徴は、程よい粘りと甘さがあり、それでいて、毎日食べても口飽きしづらい、バランスの取れたお米です。コシヒカリは産地によって食味も特徴も変わってきます。山形のコシヒカリは、新潟県と同等かそれ以上の食味が出る、数少ない産地です。
粘りが控えめの
「すっきり」 タイプ
ひとめぼれについて、お米マイスターからの一言
ひとめぼれは噛んだ瞬間に甘さとみずみずしさを感じます。粘りはどちらかと言えばすっきりタイプですが、ササニシキよりは粘りが強く、お米の甘みも程よく、全体的にバランスの取れたお米です。毎日食べても食べ疲れせず、価格も手頃なので普段使いにもオススメです。
毎日食べても食べ疲れしない
「万能」 タイプ
はえぬきについて、お米マイスターからの一言
はえぬきは、山形を長年支えてきた名品種で、食味ランクで22年連続で「特A」を獲得したこともある、お米の甘さ・食感に優れる万能品種です。はえぬきはモチモチしすぎない適度な粘りで、毎日食べても食べ疲れしない上に、料理との相性の良さも抜群で、どんな料理ともよく合います。また、はえぬきは価格も手頃なので、「農薬が控えめで美味しいお米が欲しいけど、家計も考えると高いお米はちょっと…」という方に最適です。
粘りが控えめの
「すっきり」 タイプ
どまんなかについて、お米マイスターからの一言
どまんなかは、1992年にはえぬきと共にデビューした品種です。ですが、デビューした次の年に大冷害で壊滅的な被害を受けたどまんなかは、今では希少品種となってしまい、滅多にお目にかかれなくなりました。大粒で食べごたえがあり、同期のはえぬき以上の評判を得ていたどまんなか。料理との相性もはえぬき以上に良い、美味しいお米です。
粘りが控えめの
「すっきり」 タイプ
ササニシキについて、お米マイスターからの一言
ササニシキは1990年代まではコシヒカリと並び米の横綱と呼ばれていました。味は非常にさっぱりしており、粘りも少なく、和食のように繊細な料理の邪魔をしない、まさに日本人にピッタリの品種です。たくさん食べても食べ飽きたり胃もたれを起こすこともなく「お米の好きな人は最終的にササニシキに戻ってくる」と言われるほど、根強い人気がある品種です。
食感・舌触りが独特な
「個性的」 タイプ
さわのはなについて、お米マイスターからの一言
さわのはなは、幻のお米とも呼ばれる希少品種です。個人的に、何より特徴を感じるのは、さわのはなの食感です。最近のどのお米とも似ていない「もそっと」した舌触りのある食感が個性的です。ツルッとしているつや姫と食べ比べると、違いが良くわかります。
毎日食べても食べ疲れしない
「万能」 タイプ
さちわたしについて、お米マイスターからの一言
さちわたしは、「食べた人に幸運が渡って行くように」との想いで名付けられた、超希少品種です。(生産者は世界にたった1人しかいません)優しい味わいで柔らかな炊きあがりのさちわたしは、決して個性が強いお米ではありません。ですが、胃の調子が悪い時に食べたさちわたしの素朴な甘さは、夢ごこちにも負けないほど、美味しく感じられました。
毎日食べても食べ疲れしない
「万能」 タイプ
雪きらりについて、お米マイスターからの一言
雪きらりの正式名称は「山形95号」というお米です。つや姫(山形97号)とデビューするお米の座を掛けて、最後まで競い合ったのが、この雪きらりと言われています。粘りはやや控えめですが、しっかりとした食感で料理との相性も良い、万能タイプのお米です。