山と湧水と米

山形米の専門店　尾形米穀店
三ツ星お米マイスターの尾形雄司です。

昨日の休日は先週に引き続き山へ。
と言っても、朝の5時50分から登り始めて、9時前には帰宅のお手軽登山。
帰宅後は、子供と公園に行ったり買い物に行ったりと、有意義な休日を過ごしました。

◆４時間あれば、登山を楽しめる。

昨日の登山は白鷹丘陵の西黒森山。
自宅からは比較的近く、40分あれば登山口に着きます。
朝、家を出たのが４時４５分頃だったので、
４時間あれば充分に登山を楽しめるようです。

去年は、大好きな山に登る回数を減らして体調を崩したので、
今年はこういうプチ登山を増やすことで、
心身共にリフレッシュする機会を増やすことが目標です。

昨日登った西黒森山の周辺の作谷沢地区は、
湧水が色々な所から出ている「湧水の里」としても知られています。

作矢沢地区内に13個（多分、厳密にはそれ以上）もの湧水があり、
湧水巡りが楽しめるのですが、その中でも一見の価値があるのが、
西黒森山の近くにある湧水・五番神酒（ごばんみき）です。

小さな泉の底から、砂を巻き上げながら湧いている湧水で、
この時期でも凍結せず、昨日も音もなく静かに湧きあげていました。
そして、そんな環境でコーヒー一杯…最高です(笑)

仕入れ先の農家さんに必ず聞くようにしていることの１つが、「水源」です。
どの水系で源流はどこで、どこから取水しているのか？などを必ず聞きます。
そして、こだわっている農家さんたちは自信を持って、水の事を語ってくれます。

例えば、尾形米穀店と一番付き合いの長い大江町の農家さんの源流は、
朝日連峰の金玉水からに端を発する寒河江川水系。

例えば、同じく付き合いの長い飯豊町の生産者さんは、
東北随一の山域・飯豊連峰に端を発する白川水系。

例えば、田んぼに注ぐ水の水質がそのまま飲めるほどに良いという、
鶴岡市の生産者さんの水系は、豪雪の朝日連峰と月山の水系で、
良質な水に生活排水が混ざることなく、田んぼに注がれています。

登山をしていて良かった事の一つは、
農家さんから水の話を聞くと、それらの源流がすぐに頭に思い浮かび、
実際に登山中に飲んだことのある湧水も多いということです。

あの美味い湧水が田んぼに注がれているなら、
美味しくない訳がないと勝手にイメージしてしまうのですね(笑)

もちろん、水のほかにも色々な要素が重なって、
美味しいお米ができるわけですが、それでもやっぱり水の影響は大きいそうで、
森林が豊富な山からの水系にはミネラルが多く含まれるし、
前述の飯豊町の白川水系には稲の生育に重要な「ケイ酸」が、
他の川よりも豊富に含まれているのだそうです。

山が豊かだと、その流域の農作物にも繋がっていく、良い事例だと思います。

もし、尾形米穀店に来られる時があれば、
お米の事だけでなく、ぜひ、水の事も聞いてみて下さい。
自分も湧水マニアですが、店番をしてくれている母も相当な山＆水好きなので、
きっと、ニコニコしながら、水の話をしてしまうと思います(笑)

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