はじめに
こんにちは!尾形米穀店の伊藤です。今回は「炊飯時に氷を入れて炊く」という、ちょっとしたひと手間で毎日食べるご飯が美味しくなる裏技を紹介します!
「炊く前に氷で冷やしていいの?」と驚かれるかもしれません。
実は、お米を炊く際、水温やお米の温度によって美味しさが変わることはご存知でしょうか?
お米に氷を入れて炊くと、炊き上がりがモチモチ、甘味がまして、より一層炊き上がったお米が美味しくなるのです。
特に気温が高く、水温も上がる時期は「お米に氷を入れて炊く」 裏技が効果的です。
炊き方やその理由と入れる氷の目安について説明していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
お米に氷を入れて炊く方法とは?
お米が美味しくなる裏技として、炊飯時に氷を入れる方法があります。
このお米に氷を入れて炊く方法は、まだまだ一般的には知られていないようで、先日、朝の情報番組でも取り上げられて話題になりました。
実は、私も山形県産のお米をいただくようになった時に「お米に氷を入れて炊く方法」をお米マイスターから教えてもらい、びっくりしました。
実際に、お寿司屋さんや料理店などでは炊飯時に氷を入れたり、冷蔵庫で冷やしてから炊いたりと、事前に水温管理をしっかり行って炊いているプロの方がたくさんいらっしゃるそうです。
お米に氷を入れて炊くとどんな効果があるのか?
お米を炊く時に氷を使用することで、炊き上がったお米の味や食感にこのような効果があります!
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甘みが増します
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もちもちとした食感が生れます
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ふっくらと炊けます
お米に氷を入れて炊くだけで、ご自宅でプロの味が再現できるなんてやってみるしかありませんよね!
なぜ、氷を入れることでお米が美味しく炊けるのか?
今から沸騰させるのに、氷を入れていいの?氷を入れるから炊き上がりが固くなってしまうのではないか?
と思われるかもしれません…。以前、私もそう思っていました。でも、大丈夫です!
理由は、
お米が美味しく炊き上がる仕組みを、氷を入れることで再現しているからなのです!
その仕組みは、
炊飯スタートの常温時から沸騰までの時間をできるだけ長くさせ、お米の温度をゆっくり上げることで、デンプンがしっかりと糖分に分解されるという過程があったのです!
つまり、あえて氷を使うことで、なるべく炊飯器の沸騰点までの時間を遅らせて、甘味を引き出していたという訳です。
じっくり沸騰させた後は通常に炊き上げますので、固さにはさほど影響はでませんのでご安心ください。
では、次に具体的な炊き方をお伝えします。
氷を入れてお米を炊く手順を紹介
炊飯時に氷を入れて炊く方法とは?
どのようにして氷を入れて炊くのかを紹介します。具体的な手順は以下の通りです。
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まず、普段通りにお米を洗い、浸水させます。
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その後、炊飯器にお米と水を入れます。
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氷の量は、お米1合あたり3~4個を目安に入れます。
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均等に氷をならして、水の量は目盛りの少し下にします。
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いつも通りの設定で炊飯器をスイッチオンでお米を炊き上げます。
氷と水の量の調整についてポイント解説
入れる氷の目安としては、ご家庭の冷蔵庫で作られる氷を、お米1合に対して氷を3~4個程度がちょうど良い水温になるとされています。少なくならした状態で、目盛りの少し下で調節して炊いてみてください。
お米の種類や炊飯器の性能によって異なる場合がありますので、氷と水の量は、丁度いい水加減を試してくださいね。
正確な水量の目安としては、入れる氷の重さ分の水を減らして炊くとされています。ご家庭の冷蔵庫で作る氷は1個10g~25gと、製氷皿によって大きさ・重さがかなり変わってきますので、一度計ってから調整してみて頂けると、水加減を間違えることなく、毎回同じような炊きあがりで炊飯できます。
炊飯釜ごと冷蔵庫で冷やしてもOK
氷を使用して炊く方法では、水の量を正確に調整することが難しいことがあります。そこで、氷を使わない方法も紹介します。
それは、お釜にお米と水を入れ、冷蔵庫で1.5~2時間ほど浸水させる方法です。
洗米して水量調節をしたら、そのまま炊飯釜ごと冷蔵庫にいれます。1.5~2時間ほど浸水させたら、炊いていただければOKです。
冷水とお米自体が均等に冷やされることで、沸騰までの時間を長くさせることができます。
氷を入れて炊くことの注意点
氷を入れて炊く際の注意点とは?
お米を美味しく炊くための裏技として、炊飯時に氷を入れる方法を紹介してきましたが、注意点もあります。
氷を入れる際には適切な量にすることが重要です。多すぎる氷の量は、お米の水分量を増やしすぎてしまい、べちゃっとした食感になる恐れがあります。
1合のお米に対して氷3~4個程度が適量になります。
お好みの炊き上がりや炊飯器によっても異なりますので、何度かお試しいただければと思います。
まとめ
炊飯時に氷を入れて炊くことのまとめ
お米を美味しくするための裏技として、炊飯時に氷を入れる方法を紹介しました。
氷を入れる目的は、沸騰までの時間をできるだけ長くさせること。
お米の温度をゆっくり上げることで、デンプンがしっかりと糖分に分解され、お米の炊き上がりがよりふっくらとした食感になり、甘みや香りも引き立ちます。
ただ、氷を入れると水加減が難しくなる場合があるので、氷を入れる代わりに、炊飯釜ごと冷蔵庫に入れて、水を冷やしてから炊飯する方法もあります。
お米に氷を入れて炊いて美味しく炊く方法
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お米を洗い、普段通りに水を加えて浸水させます。
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炊飯釜に洗ったお米を入れ、適量の水を加えます。
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その後、1合あたり3~4個を目安に氷を加えます。
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目盛りの線より少し下くらいに水を調整します。
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炊飯器のスイッチを入れて通常通りに炊飯します。
以上が、炊飯時に氷を入れてお米を美味しくする裏技の紹介をさせていただきました。
お米に氷を入れて炊く方法は、今日からできるちょっとしたテクニックですので、ぜひ試してみてください!きっといつもよりちょっと幸せな気分になれるはずです!
今回、お米に氷を入れて炊く方法の記事をまとめていて、小5の頃に初めて行ったキャンプで飯ごう炊飯をしたことを思い出しました。その時に教わったのが、
「始めちょろちょろ、中パッパ、赤子泣いても蓋取るな」という火加減のことわざを一度は聞いたことがあると思います。まさにこれです!
美味しいお米の炊き始めは“ゆっくり”が基本なんですね。その教えが30年の時を経て繋がり、ちょっと感動しました。
お米に氷を入れて炊く方法で、質問や疑問があればお気軽にコメントしてください。また、実際にやってみた感想などもお待ちしています。食べ比べのを試してみたい方や厳選したお米をお探しの方もお気軽にどうぞ!
最後までお読みいただきありがとうございました。次回もお楽しみに!